医学系研究科案内

山口大学大学院医学系研究科についてご案内します。

大学院医学系研究科長ご挨拶

大学院医学系研究科長 谷澤 幸生

山口大学大学院医学系研究科は平成13年に全国に先駈けて医と工の融合した専攻系、応用医工学系(独立専攻)を設置し、さらには平成17年に保健学専攻、平成18年には医・工・農・理が連携した新たな専攻系である応用分子生命系を加えて発展し、医学の幅広い分野で活躍する人材を育成してきました。平成28年4月、山口大学の大学院再編成による創成科学研究科の設立に伴い、医学系研究科は医学専攻、保健学専攻の2専攻からなる研究科としてあらたなスタートをしています。医学系研究科の融合分野は発展的に改組されましたが、約15年間に培った医・工・農・理の連携は脈々と繫がり、今後も発展することが期待されます。

医学研究は分子生物学、細胞生物学の発展とともに飛躍的に進歩してきました。遺伝子改変動物は、個々の分子の生理的、病理学的役割を明確にし、疾病の病因、病態についての理解を進め、新しい治療薬の開発にも繫がりました。現在では、ES細胞やiPS細胞などを応用した再生医療が実用化されようとしています。一方、デジタル技術や光学技術の進歩は、基礎研究における解析・分析機器や、新たな医療機器に応用され、医学、医療の発展に大きく寄与しています。異分野との融合や連携はますます重要性を増し、医学研究は深く掘り下げるとともに、幅広い連携が必要です。

山口大学大学院医学系研究科では、「癌・免疫」、「希少疾患・難病」、「再生」、「循環器・代謝・神経」など、基礎・臨床を問わず多くの分野で特徴ある研究成果を世界に向けて発信してきました。研究科の目的は、優れた研究を行うことと、それを基にして、将来の人材を育成することにあります。そのために、それぞれの専門領域での教育はもとより、研究科横断的に、研究の基盤となる「医学共通基礎科目」を早期から導入し、研究の基盤教育を行っています。研究者の養成とともに、大学院では高度職業人教育も重要です。医学専攻においては、新専門医制度とも連携し、深い洞察力を持ち、新しい診断法、治療法開発をはじめとする革新領域に積極的に取り組み、未知のことに挑んでゆける高度専門医の育成を目指しています。保健学専攻においても、専門看護師(CNS)コースや、再生・細胞療法を担う臨床培養士養成コースなど、専門度の高い医療人の養成を行っています。医学研究では、研究成果の臨床へのトランスレーションがきわめて重要です。医学部附属病院臨床研究センターとの連携により、臨床研究を進めるとともに、オン・ザ・ジョブトレーニングで臨床研究を担う人材育成を行っています。

グローバル化も重要な課題です。学生、あるいは学位取得者を積極的に海外の研究機関に送り出すとともに、海外からの学生を積極的に受け入れています。保健学専攻においては、アジア、オセアニア諸国の大学とAsia-Pacific Alliance of Health Leaders,(APAHL)を組織して学生の相互短期研修、共同研究、留学などの取り組みが行われています。国際学術誌「Nursing and Health Science」の発刊も特筆すべきことに挙げることができます。開かれた環境のもとで、グローバルに活躍できる人材育成に努めています。

地方にある山口大学大学院医学系研究科は、地域に密着し、地域に貢献すると同時に、広く世界に向けて、地方で輝く研究・人材養成拠点として、「発見し、はぐくみ、かたちにする知の広場」を創造して行きたいと考えています。多くの若者の参加と、皆様のご支援をお願い申し上げます。

平成28年4月1日
山口大学大学院医学系研究科長
谷澤 幸生