講座・教員紹介

山口大学医学部医学科の教育研究講座をご紹介します。

薬理学(旧 薬理学)

Pharmacology

平成29年5月1日作成

顔写真:乾 誠 教授

教授名
乾 誠
講座のメンバー
乾 誠,倉増 敦朗,本田 健,酒井 大樹
医学科担当科目
医学入門1,内分泌系,機能系実習,統合薬理学,細胞生理化学演習,自己開発コース,修学論文テュートリアル,Open Science Club,SCEA/AMRA
大学院担当科目
分子薬理学特論Ⅰ、分子薬理学特論Ⅱ
居室
医学部本館5階
TEL
0836-22-2217
FAX
0836-22-2321

講座の紹介

近年,生体機能を分子レベルで理解しようという試みがなされ,様々な細胞内情報伝達系や受容体,チャンネル,酵素等の機能蛋白質の構造や機能が明らかになってきています。当教室では,この様な物質的基盤に立脚して,生体機能やその破綻から生じる病態を理解し,適切な薬物治療ができるような科学的根拠を提供することを薬理学教育の目標にしています。また,研究面でも,生体機能を物質的基盤に立脚して解析すること,薬物の作用機序を解明すること,新たな薬物を開発することを目指しています。具体的には,当分野では,以下のような研究・開発を推進しています。

1)心臓を対象に,心臓機能を制御する細胞内Ca2+制御機構の研究を行い,これらに作用する新たな薬物の開発を行っています。特に,心筋細胞内Ca2+貯蔵部位のCa2+制御因子ホスホランバンは,当研究室で長年にわたり研究対象としてきた蛋白質です。このホスホランバンを標的として,極めて低濃度で効く具体的な薬物を新たな心不全治療薬として見出しています。

2)蛋白質のホメオスタシスや相互作用に重要な構造を持つ新たな蛋白質PDZRN3を当研究室で見出しました。この蛋白質が間葉系幹細胞に豊富に存在することから,骨格筋細胞,骨芽細胞,脂肪細胞などへの分化においてどの様な分子メカニズムで関わっているのかを解析しています。これらの解析は,将来の再生医療にも大きく寄与するものと期待されています。

3)眼科学の西田輝夫前教授との共同研究から,インスリン様成長因子?1(IGF-1)とサブスタンスP由来のそれぞれ4アミノ酸からなるペプチド合剤が創傷治癒促進薬となることを見出し,その作用機序を解明しています。IGF-1受容体を介するシグナルとは全く異なる新たなシグナル伝達系を介することを見出しています。現在この薬剤は,難治性角膜潰瘍の治療薬としての臨床試験が進行しています。

生体における情報の流れを把握し,これを生体に有利な方向,より適応力の大きい方向に人為的に改変する方法の研究が薬理学であり,新たな医療の先駆けとなるものです。熱意ある諸兄姉の参加を待ち望んでいます。

 

新たな強心薬の開発

新規蛋白質PDZRN3の研究

新たな創傷治癒促進薬の開発

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